進化・挑戦し続ける技術力。
現在の東洋ガスメーターを
作り上げてきた立て役者たち。
そんな3人に集まってもらい、
東洋ガスメーターの苦労と挑戦について
お話をききました。
常務執行役員
技術開発部長
常務執行役員
生産部長
時代の先をいく、新しい技術への挑戦。
天然ガスを採掘するガス会社から、ガスメーター会社へ。
ここまで様々な挑戦と努力を積み重ねてきたのではないでしょうか。
私が子どもの頃は、今の七美工場のあるあたりに建屋があり、私の祖父、父、叔父で事業を行っていました。父も叔父も元は建築関係の技術職で、まず名古屋の東邦ガスさんと共同で、ロータリーバルブを改良した小型化の都市ガスメーターの開発を始めました。当時のブリキ製のガスメーターは非常に大きかったため、これをいかに小さくするかに大変苦労したそうです。そして、昭和33年に日本初のロータリーバルブ方式のガスメーターを完成させました。東洋ガスメーターの常に挑戦し続ける探求精神は、まさにこれが原点だと思います。
私たちが入社した二十数年前は、ほとんどが機械式の「膜式メーター」でした。ただ、近年、主流となりつつある電子式の「超音波式メーター」の開発は、実はこの頃からすでに始まっていて、私たちもゼロから開発に携わったメンバーの一員です。
電子化メーターの研究を始めたのが30年前なので、業界の中でも非常に早かったと思います。今後推量式の電子化ガスメーターの時代が来ることを予期し、色々な推量式メーターの研究開発に取り組み、現在量産中の超音波式ガスメーターに行きつきました。
世の中に機械式メーターしかなかった頃から、先代の社長には「次世代の新しいガスメーターをつくる」という強い信念があり、先駆けて基礎研究を行っていましたよね。
完成までには、本当にいろんな経緯がありました。
新しい事を始める時というのは、周りの理解がなかなか得られないもので…。ガスメーターは開発だけで20年近くかかりますから、「これが本当に世の中で使われるのか」なんて声もありました。しかし、逆境の中にあっても、周りの理解を得られるまで「いずれこの時代が来る」という先見の明を持ち続けました。当然失敗もたくさんしましたし、ようやく今、世の中が追い付いてきたのかもしれません(笑)
最初のロータリーバルブ方式のガスメーターも、完成当時は多くのメーカーから「これはいかさまだ!」などと全く評価されませんでした。それが今日では、ほとんどのLPガスメーターメーカーに採用されています。
2007年に、敷居もまたげないほど参入が難しいと言われていた大手都市ガス会社さん、当社のロータリーバルブ方式の小型ガスメーターが採用されたのも記憶に新しい出来事です。当時、業界内では大きな話題となりました。業界を牽引していくメーカーへと成長できたのも、ひとえに社員たちの頑張りの証だと思っています。
無駄な失敗はない!
無理難題にも応える「技術の東洋ガスメーター」
開発での失敗談や苦労話はありますか?
超音波式ではない電子式メーターもいくつも試作しましたし、世に出なかった製品はたくさんあります。ただ、やらないと何も始まらないですからね。製品としては失敗だったかもしれませんが、そういう時こそ新しい知識が得られたり、次の開発につながる技術的ノウハウを残せるので、失敗は全然無駄な取り組みではないんです。
ある時、お客様から「東洋さんはどうしてそんなに技術力があるの?」と聞かれたことがあって。やっぱりいろんな挑戦をしてきたことと、人を育てる環境があったからだと思います。
当時は、超音波式メーターがここまで普及するとは誰も思っていなかったでしょうし、前身である電子式メーターの開発に前向きに取り組んだことが今につながっています。お客様とコツコツ頑張ってきた苦労話は数知れません。
苦労話でいうと、評価試験をクリアすることが業務の中で一番大変です。ガスメーターは設置してから10年間使用されるので、屋外の厳しい環境下でも安全に正確に計測し続けられることを証明しなければいけません。そのために数々の評価試験を行うのですが、思い通りの結果が出ないことは多いです。原因を探って次の対策を講じていく過程には骨を折ります。
お客様からは様々なご要望をいただきますが、ガスメーターは社会インフラに必要不可欠ですから、どんな無理難題でもお受けするという使命感を持っています。たった一つでも仕様を変更したら、生産設備を全て変えなければいけないのですが、要求されればNOとは言えません。実現するためにはどうすべきか?求められる以上の提案をすることを常に心がけています。
今後は、通信機能を利用し、消費者により便利なサービスを提供することが求められます。他社がやってないことにいち早く取り組み、新たな技術に挑戦する。この創業より受け継がれてきた精神こそ、東洋ガスメーターらしさです。社会の変化も敏感にキャッチしつつ、次は何に貢献できるかを常に考えていきたいです。
私たちはメーターメーカーなので、今後はさらに計測の技術を極めていきたいと思っています。これから増えていくであろう、カーボンニュートラルを見据えた合成メタン(CO2と水素から合成する都市ガスの原料)などの新しいエネルギーへの取り組みも始めています。また、今後の水素社会に向けての計測技術にも、超音波式の計測は有効に使用できると考えています。
どんな人にも活躍の場がある職場
どんな人が東洋ガスメーターに向いていると思いますか?
何にでも興味を抱ける人、前向きに物事を実行できる人に来ていただきたいです。仕事は苦労することもありますが、自分に与えられたミッションにワクワクできる人がいいですね。
部品の仕入れから製造、販売、営業まで様々な部署があるので、適材適所で働ける環境です。コツコツやるのが得意な人、チャレンジ精神旺盛な人など、どんな人でも活躍できますよ。
暮らしに必要なインフラの装置、部品、商品を作っているというプライドをもって仕事をしてもらいたいですね。製品に対しての自負を持って業務したいという方に、ぜひ挑戦してほしいです。
開発関連の仕事なら、柔軟な発想ができて前向きな姿勢の方、何かを発見するのが好きな方が向いていると思います。思った通りの結果が出ない時も、自分で調べ、原因が見つかった時に嬉しいと思える人は次に繋がりますし、技術も身につきやすいです。
元気で明るく、前向きに「何でもやってみよう!」という方からのご応募をお待ちしています。私たちと一緒に、自分の仕事に自信とプライドを持って働きましょう。